こんにちは。
今回もまた、以前に書いた記事に少し加筆してみます。
3年ほど前に「英語学習に「近道」はあるのか?」という記事を書いたのですが、結論として「近道はない」と書きました。ただ、だからといって苦行である必要もないと思います。長く続けるためにいろいろ工夫することが大事だと。
●力を「蓄える」期間を経てから飛躍

上のグラフを見てください。わたしたちが何かにむけてがんばっている時、ついつい赤線のような直線的な伸びを期待します。1時間かけて単語を暗記したらその単語はもう忘れないだろう。3日がんばって文法を勉強したらその文法はもう理解できただろう、と。
しかし、実際は青線のような伸びをします。つまり、始めてからしばらくの期間、がんばって力を注いでもなかなか思うように上達しません。それは「力を蓄える」期間だと思ってください。
英語を学習していて、しばらくの期間目に見える大きな変化がなかったとしても、続けることです。上記の青線グラフのように、ある段階を過ぎたあたりから急激に伸びてきます。
●方法記憶
というのも、人間の脳には「方法記憶」というものがあり、上記の青線のような成長をするからです(池谷裕二、糸井重里共著「海馬~脳は疲れない」より)。
「方法記憶」とは、単なる知識の丸暗記ではなく、自転車に乗ったり、箸を使って食べたりするような「身体」で覚えるような記憶であり、ものごとの「やり方」を覚える記憶です。
なので、英語は半分「実技科目」だと思って以下のような練習をしてみてください。
・実際に人を相手に英語を話してみる
・発音練習をする
・リスニングは聞くだけはなく、「音読」や「シャドーイング」を混ぜる
・単語の暗記は自分で手を動かしてノートに書いたり、声にだしてみる
・文法学習は、要点を自分でノートにまとめてみる
・新しく覚えたことを、人との英会話で実際に使ってみる
・勉強する場所を変えてみる
などなど。こういった工夫をすることで記憶に残りやすくなります。そしてその方法記憶は忍耐強く継続することで、上記グラフの青線のようにあるタイミングから飛躍的に成長します。
●自然界に習う
この「しばらく力をため込んでから、飛躍的に伸びる」ような現象は、自然界でよく見られます。植物の種を土に植えると、その種はまず根っこを生やして地中で根を張り巡らします。そしてその間、地上で見ている我々には何も起きていないように見える。「成長していないのでは?」と感じるかもしれません。
でも実際は、地中で根っこを張り巡らして、養分を吸い上げるための強い基盤を作っているのです。この基盤が、後に地上に芽を出し、大きく成長することを可能にしてくれます。
英語が出来るようになる人とそうでない人の違いは、上手くいかない時や、辞めたくなった時に、どうするか?
わたしたちの脳が、上記グラフの青線のような伸びをすることを知っていれば、大変な時でも、「もう少し続けてみよう」と思えるのではないでしょうか?もし、困難に遭遇したり、続けるのが嫌になったりしたら、この青線グラフを思い出してみてくださいね。
あと、自分のやっている学習方法が適しているかどうかの定期点検も忘れずに。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
記事執筆者:上田卓史
メイドインNIIGATAの国際人を育てる|ことばの両利き舎