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外から学ぶことの重要性

こんにちは。

先日、『いまこそ、本物のサステナビリティ経営の話をしよう』(山口周×磯貝友紀)という本を読みました。サステナビリティの最前線で活躍する企業を紹介している本です。

本書を読んで、いくつか心に刺さった箇所があります。その1つが記事のタイトルである「外から学ぶこと」の重要性です。

「外から学ぶこと」を怠った文明は必ず衰退する

本書の冒頭、2000年に世界第2位だった日本の一人当たり名目GDPが、2024年には38位にまで落ちた事実が紹介されています。一人当たり名目GDPとは、日本人1人が1年で新しく生み出した価値のことです。

最近、日本の株価が市場最高値を更新するニュースをよく目にしますが、本書によれば、これは決して日本経済の実力を表してはいない。むしろ、日本は物価高、賃金安、通貨安に見舞われていて、これは新興国に見られる現象だと。日本は新興国と同様の兆候を見せているというのです。

そして著者曰く、このような衰退期に必要なことが外から学ぶこと。衰退期から反転攻勢に出るには外から謙虚に学ぶことが必要不可欠だというのです。

歴史を見ると、幕末から明治維新にかけて、さらに戦後から高度経済成長にかけての期間がその反転攻勢の時期でした。閉塞感や行き詰まりを打破したのは、外で学び、経験したことを変革の力に変え、日本復興のために捧げた人たちでした。

異世界を「肌」で感じる

英語を学んでいる皆さんには、将来、ぜひ外国に行く機会を作って欲しいと思います。ニュースなどで伝え聞いたりするのと、実際に体験することでは全く違います。

そして現地の人、他国からの留学生・移民の人たちと交流する機会をぜひ持ってください。彼らがどう考えて、どう行動するのかを「肌」で感じてください。

「外から学ぶ」と言っても、知識の詰め込みだけでは意味がありません。現地の水に慣れて、その文化・人々の良い面、悪い面の両方を体験する、つまり「肌」で感じることが大切です。それが自分の国の良い面・悪い面を知ることにもつながるはずです。

自分が全く想定すらしなかった考え方に触れたり、自分の思いが伝わらないもどかしさを体験したり。場合によっては怖い思いをするかもしれません。日本とは違い、海外には治安の悪い地域も数多くありますから。

それでも、それまでの「当たり前」が全く通用しない世界を体験して、自分は小さく、まだまだ学ぶことがあると知ることには大きな価値があると思います。自分には変化・成長の余地がまだ残っているということですから。

自分はどうありたいか

私自身の経験から言うと、バックグランドの異なる人と交流すればするほど、不思議と「自分」という輪郭がくっきり浮かび上がってきます。

自分ではないものの存在を通して、初めて「自分は何者か」「自分はどうありたいか」が見えてくる。異世界の人と交流することのメリットだと思います。

英語学習をがんばっている人は、今すぐでなくても、外の世界を体験する機会をぜひ作ってください。自分のなかに眠っていた何かが目を覚ます、なんてことがあるかもしれない。世界が変わるという体験、というか世界の「見え方」が変わる体験をぜひしてみてください。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。


記事執筆者:上田卓史
メイドインNIIGATAの国際人を育てる|ことばの両利き舎

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