日本の高校生は自尊感情が低い?
こんにちは。
先日、興味深い記事を目にしました。タイトルは、
『日本の子どもの「自己肯定感」が世界的に見て低いワケ、犯人は“日本の教育”だった』(DIAMOND ONLINE)
というものです。そこには、
「日本の子どもは、年齢が上がるにつれて自尊感情が低下し、高校生になると非常に低くなる」
とありました。理由として、受験で多く見られるような「閉じた問い(解答範囲が制限された問い)と、それに基づく評価」を挙げています。
日本では、学校での試験にしろ、入試問題にしろ、資格問題にしろ、答えが1つしかない問題で自分の学力が測定されてしまうことが圧倒的に多いのは事実です。
記事では、
「たったひとつの正しい解を追い求める行為をくりかえしていると、子どもは自分のできないことにばかり目が向くようになる」
と指摘していました。
勉強で、自分のできないことばかりに目が向くようなクセがつくと、その後、勉強以外の能力や、自分や他人の性格、身の回りの出来事などについても、良くないことばかりに目が向くようなクセがつきかねません。
出来ないことに目が向く
1つ例をを挙げてみます。以下の英文を見てください。
・Please clean ( ) your room.
上記の( ) に入る適切な語を答えなさい、という問題があるとします。
正解は “up” ですが、仮に“clean up”という熟語を知らず、
“Please clean your room.”
と言ったとしても伝わります。間違いではありません。
しかし、“up”という語を答えられなければ、その問いは「間違い」となります。
5語のうちの1語が分からないために「不正解」となってしまいます。全体の5分の1を間違えてしまうことで、全て(100%)が「間違い」となってしまいます。
そういった、「たった1つの正解を探す」思考ばかりをやり続けると、全体の一部を間違えただけなのに、「全部だめだ!」ととらえる思考グセが出来てしまいかねないのです。
物事の「良い側面」にも目を向ける
もちろん、英語に限らず、何かにおいて上達・向上するには、今の自分の「できていない事」に目を向けて、それを改善する工夫や努力が必要不可欠です。そうでなければ、いつまでも進歩しません。マイナスな側面に目を向けることも間違いなく必要です。
ただ、それが行き過ぎると自己否定につながってしまいかねない。だから、自分の「できている事」にも同じだけ目を向けて欲しいのです。プラスとマイナスの両方を公平に見る習慣をつけて欲しいのです。
英語学習をがんばっている人、これからがんばろうという人には、ぜひ、日ごろから自分の「できている事」や「成長したところ」、「がんばっている事」に目を向けることを意識して欲しいと思います。人と比較する必要は全くありません。
そして、それをノートに書きとめると更に良いと思います。また、横で見ている大人が、そういったことを子供たちに直接伝えてあげることも大切です。
正解はたくさんある
社会に出てからは、正解が1つしかない状況に直面することは稀です。現代社会はとても多様で複雑だからです。そういう状況では、物事のいろんな側面に目を向けて、柔軟に、広い視野で受け止めることが重要になります。
受験や資格にむけて勉強をしていると、知らず知らずに「できていない事」や「たった1つの正解」に目を向けるクセができてしまうかもしれないので、同じだけ、自分の「成長した事」「できている事」「がんばっている事」に目を向ける習慣をつけてください。
そして、大人になってもそういった視点を失くさないで欲しいと思います。それが、その人の「満足感」や「充実感」、いわゆる、“Well-being” につながっていくと思います。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
上田卓史
メイドインNIIGATAの国際人を育てる|ことばの両利き舎
